B-CAS方式における放送アクセス制御の仕様史的考察
概要
B-CAS方式は、日本のデジタル放送において、放送波、受信機、ICカード、契約管理、著作権保護を接続するために導入されたアクセス制御方式である。公開仕様の中心にはARIB STD-B25があり、限定受信方式、スクランブル、受信機仕様、コンテンツ保護方式などが規定される。本稿では、B-CASカードを単なるテレビ付属品ではなく、家庭用受信機に挿入された制度インターフェースとして捉える。映像や音声は放送波で配信されるが、視聴可否、契約状態、復号、コピー制御は、受信機とカードの協調によって処理される。すなわちB-CASは、テレビ視聴という日常的行為を、暗号技術、標準化、著作権保護、契約管理の交点に再配置した。さらに4K/8K放送以降は、ARIB STD-B61やACASにより、物理カードから受信機内蔵型CASへと移行する。この変化は、放送制度がカードとして外部化される段階から、機器内部に統合される段階への移行として読むことができる。
キーワード
B-CAS、ARIB STD-B25、限定受信方式、デジタル放送、ICカード、スクランブル、著作権保護、コピー制御、ACAS、制度インターフェース
0 件のコメント:
コメントを投稿